誰もが知っているように、紫外線対策は重要です。それは、どんな日焼け止めでも全く使わないよりはましだということを意味します。現在では、日焼け止め効果が日々のスキンケア製品にも含まれるようになり、例えば日中用クリームにもその効果があります。日常のスキンケアを簡素化することができるという点を除けば、実際に紫外線A波(UVA)や紫外線B波(UVB)から肌を守るために十分に効果的なのでしょうか?保湿クリームに含まれるSPF(紫外線防止効果)が、従来の日焼け止めとどのように比較されるかを確認してみましょう。

SPF配合の日中用クリームクリームは、日焼け止めと同じくらい効果的?
SPF付きの保湿クリームと日焼け止めクリーム:同じもの?
紫外線A波(UVA)と紫外線B波(UVB)に対応した日焼け止め(SPF30以上のもの)を毎日使用することは、紫外線による有害な影響から肌を守るために強く推奨されています。これは、日光に意図的に当たる予定があるかどうかに関わらず重要です。一年中、どんな天候でも使用し、特に夏の日差しの強い日だけでなく、皮膚がんや早期老化を予防するための対策となります。
従来の日焼け止め製品に加えて、今では多くのスキンケア製品にもSPF が含まれており、その一例が日々使用する保湿クリームです。このタイプの製品は、日常のスキンケアルーチンに日焼け止めを簡単に取り入れるための効果的かつ便利な方法に思えます。しかし、多くの人々は、このハイブリッドなスキンケア製品が標準的な日焼け止めクリームに比べて十分なカバー力と保護力を提供しないと考えていますが、それは誤解です。
日焼け止めクリームと比べて、日中用保湿クリームに含まれるSPFは軽くて薄い質感であり、日焼け止めはより厚くリッチな質感ですが、この2種類の製品は、成分の観点では同じです。つまり、一般的に言われていることとは異なり、 SPF付きの保湿クリーム も同じレベルの日焼け止め効果 を提供します。 日焼け止めであろうと保湿クリームであろうと、SPFが記載されている場合、そのSPFは規定の基準に基づいてテストされています。
オーストラリアは、日焼け止めに関する規制が世界で最も厳しい国の一つであり、SPFが含まれた保湿クリームを「補助的な日焼け止め製品」と見なしています。これは、日焼け止め以外の主な機能を持っているとされているためです。ただし、紫外線からのある程度の保護は提供しています。また、SPFが15未満の保湿クリームは「日焼け止め効果がない製品」として例示されています。
とはいえ、日焼け止めと同じレベルの保護を得るためには、製品を正しい量(1平方センチメートルあたり2mg)塗布する必要がありますが、実際にその量を塗っている人は少なく、さらにSPF付き保湿クリームではその量を守ることが少ないのが現実です。そのため、このタイプのクリームが持つ多くの潜在的な利点は、不完全なカバーによって相殺されることがあります。
また、2019年の臨床研究では、84人の参加者を対象に、SPF付き保湿クリームと従来の日焼け止めを比較する実験が行われました。その結果、保湿クリームを使用した場合、顔の多くの部分が日焼け止めに比べてカバーされていないことが分かりました。
一般的な日焼け止めクリームと同様、SPF付きの日中用クリームだけでは紫外線から肌を完全に守ることはできません。日陰を探す、保護用の衣服を着るなど、追加の紫外線対策を常に行う必要があります。
ただし、保湿クリームに日焼け止めを混ぜて使うのは良い方法ではありません。この組み合わせはSPFの効果を薄める可能性があり、成分同士の不整合も起こり得ます。そのため、両方の製品を別々に使用し、重ねて塗る方が、日焼け止め効果と保湿効果を最大限に活かすことができます。
すべてのSPF付き保湿クリームが同じではありません。さまざまな配合が存在しますが、フェイス用保湿クリームはSPF30以上のものを選ぶことが重要です。
参考文献
McCORMICK A. G. & al. Application of SPF moisturisers is inferior to sunscreens in coverage of facial and eyelid regions. PLoS One (2019).
Australian Government - Department of Health & Aged Care (Therapeutic Goods Administration). Proposed adoption of the Australian/New Zealand Sunscreen Standard AS/NZS 2604:2021. (2024).
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