Utilité émollients bain eczéma chez l'enfant.

子どもの湿疹:お風呂で使うボディクリームは本当に効果がある?

アトピー性皮膚炎としても知られる湿疹は、子どもに多く見られる皮膚疾患です。その症状は非常に不快で、痛みを伴うこともあり、子ども本人はもちろん、何とかしてあげたいと願う親にとっても大きな悩みとなります。その解決策のひとつとして、「インバスボディクリーム(お風呂で使うボディクリーム)」を使用するという選択肢がありますが、果たしてそれは本当に効果的なのでしょうか?

湿疹:特に子どもに多く見られる皮膚疾患

湿疹は、皮膚表面に赤みを帯びた炎症が現れ、強いかゆみを伴う慢性的な皮膚疾患です。非常に一般的な疾患であり、実際にはニキビに次いで2番目に多い皮膚トラブルです。特に子どもや乳幼児に多く見られ、6歳から11歳の子どもの約17%が湿疹に悩まされるとされています。湿疹には先天性のものもあれば、後天的に発症するものもあります。

中でもアトピー性皮膚炎は最も一般的な湿疹の一つであり、 遺伝的な体質が関係しているとされます。アトピー性皮膚炎の患者は皮膚バリア機能が低下し、角質層の透過性が高くなります。これにより水分が逃げやすくなり、微生物やアレルゲンが皮膚内部に侵入しやすくなります。遺伝的要因がなくでも湿疹を発症する場合があり、それ接触性皮膚炎と呼ばれ、特定の環境アレルゲンへの反応によって引き起こされます。

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湿疹と保湿剤

保湿剤は主に脂質(油分)で構成されており、肌に栄養と潤いを与え、 皮膚の保護膜である「皮膚膜」の再構築を促します。これにより、肌のバリア機能が強化され、外部刺激からの影響を受けにくくなります。保湿剤を毎日使用することで、肌のつっぱり感やかゆみ、その他の湿疹に伴う不快感を和らげる効果が期待できます。そのため、保湿力の高いクリームの使用は、湿疹ケアに非常に適していると言えるでしょう。

保湿剤の効果を高めるためには、入浴後のまだ肌が少し湿った状態で塗布するのが理想とされています。

インバスボディクリーム:本当に意味がある?

従来の保湿剤に加えて、入浴時に使用するために設計された保湿剤も存在します。それらの目的は従来の保湿剤と同様に、乾燥肌の保湿や皮膚バリア機能の修復、肌の保護機能をサポートすることです。ただし、使い方には大きな違いがあります。従来の保湿剤は、入浴前もしくは入浴後など、乾燥した状態の肌に直接塗るタイプであるのに対し、インバスタイプの保湿剤は入浴時にお湯に直接加えるタイプ(オイルや乳液状)です。

このタイプの製品が子どもの湿疹に対して有効かどうかを検証するため、研究が実施されました。その研究では、こうしたお風呂で使う保湿剤を通常のケアに追加することで、臨床的に有意な効果が得られるかどうかを調べました。本研究は12か月間にわたり、アトピー性皮膚炎の子ども482人を対象に実施されました。そのうち半数は毎回の入浴時に保湿剤を使用し、残りの半数は使用しませんでした。 その結果、入浴用保湿剤を活用しても、特に目立った臨床的効果(症状の改善など)は見られないことが判明しました。

このように、インバスボディクリームはアトピー性皮膚炎の子どもにとって必須のケアではないと考えられます。しかしながら、入浴後に肌へ直接塗るタイプの保湿剤(クリームやローション)は、皮膚バリアを再構築し、かゆみや乾燥をやわらげるうえで非常に重要なケアであることに変わりはありません。

参照

  • GOLDENBERG G. & al. Eczema. The Mount Sinai Journal of Medicine (2011).

  • LITTLE P. & al. Emollient bath additives for the treatment of childhood eczema (BATHE): multicentre pragmatic parallel group randomised controlled trial of clinical and cost effectiveness. British journal (2018).

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