毛細血管拡張症は酒さ(赤ら顔)の一種であり、女性によく見られる慢性的な皮膚疾患です。この病気は日常生活の中で非常に扱いづらく、患者の生活の質に大きな影響を与える可能性があります。毛細血管拡張症の発症には、適切でないスキンケア製品の使用を含むさまざまな要因が関係しています。本記事では、毛細血管拡張症の方が避けるべき化粧品成分をご紹介します。

毛細血管拡張症:避けるべき化粧品成分とは
酒さとは?
酒さ(赤ら顔)は 非常に一般的な慢性皮膚疾患です。フランスでは、女性を中心とする400万人 がこの病気にかかっています。
この疾患は 顔の小さな血管に影響を与え、血管型(毛細血管拡張症)、眼型、丘疹・膿疱型、肥厚型といった4つの異なる形態で現れる可能性があります。顔に赤みが出現する のはこれら4つの形態すべてに共通する症状であり、血管の過剰な反応によって引き起こされますが、他にも酒さ性ざ瘡などの症状が現れることもあります。
注記 :酒さと赤みは、顔に赤みが現れるという共通点からよく混同されますが、これらは全く 異なる 疾患です。
酒さの発症には、さまざまな要因が関係しています: 遺伝的素因、 皮膚における免疫系の異常 、皮膚のダニ (Demodex folliculorumおよびDemodex brevis)や特定の細菌の過剰存在、 血管機能の異常 、さらには眼型酒さに関してはまぶたの縁に位置するマイボーム腺の昨日不全 などが挙げられます。
毛細血管拡張症の肌に避けるべき化粧品成分
毛細血管拡張症の肌は、敏感で乾燥しやすいです。 この肌の敏感さは、 皮膚の深部に神経終末が数多く存在すること 、そして 「サブスタンスP」と呼ばれる物質が局所的および血中に存在し、局所的な炎症を引き起こすことによって説明されます。そのため、化粧品の選択には特に注意が必要です。
化粧品の処方はできるだけシンプルでミニマルであるべきです。スキンケア製品は アルコールフリー や 無香料のものを選びましょう。これらは肌にとって非常に刺激が強い成分です。
さらに、以下のような成分は避ける必要があります:
レチノール :
ビタミンAの誘導体であるレチノールは、酸化ストレスや皮膚の早期老化と戦うための非常に効果的な有効成分です。しかし、レチノール配合のスキンケア製品の最も一般的な副作用は、赤み、かゆみ、軽い火照りなど、肌への刺激による炎症です。そのため、この成分は敏感肌には推奨されていません。
酒さのある肌には、レチノイドを含むすべての化粧品や医薬品(処方薬)も推奨されません。
アルファヒドロキシ酸(A.H.A.):
AHA(アルファヒドロキシ酸)は角質除去作用のある強力な成分で、肌に多くの利点をもたらします。この成分群には、グリコール酸、マンデル酸や酒石酸などのさまざまな分子が含まれます。
これらの利点にもかかわらず、A.H.A.はレチノールと同様に 刺激が強い ため、酒さのある肌には避けるべきです。
補足 : 角質ケアをしたい場合は、ポリヒドロキシ酸(P.H.A)を選びましょう。P.H.AはA.H.Aとは異なり、マイルドな角質除去成分です。 A.H.Aよりも分子サイズが大きいため、皮膚の深部には浸透しにくく、アトピー肌や敏感肌、皮膚疾患のある肌にも適しています。さらに、P.H.Aは保湿効果もあり、水分を肌の角質層に取り込み保持するため、肌の感想を半減させる効果もあります。
メイクアップについて、メイク製品は 軽いテクスチャー で、 毛穴を塞がないノンコメドジェニック処方 のものを優先して選ぶようにしましょう。
出典
NAVARINI A.A. & al, Swiss S1 guideline for the treatment of rosacea (2017)
肌タイプ診断
自分の肌タイプと
お肌に合ったケアを調べましょう。